乳がん、乳がん検診については、次のとおりです。
■乳がんについて
・Q1:乳がんとはどのような病気か?
A1:大人の女性の乳房は、乳頭を中心に乳腺が放射線状に15〜20個並んでいます。
それぞれの乳腺は小葉にわかれ、小葉は乳管でつながっています。
乳がんの約90%は乳管から発生し、約5〜10%は小葉から発生します。
・Q2:乳がんの症状とはどのようなものがあるのか?
A2:しこり、皮膚のくぼみ、赤く腫れる、乳頭から血液などの分泌液、わきの下のしこり、
腕のむくみなどがあげられますが、すべての症状が乳がんというわけではありません。
症状がある時は、すみやかに乳房疾患を専門とする医療機関に受診してください。
■乳がん検診について
・Q1:乳がん検診と月経の関係について
A1:乳腺は女性ホルモンの影響を受けています。排卵から月経が始まる頃まで、
排卵から分泌されるホルモンによって影響を受け、乳房がしばらく硬くなったり、
痛みをかんじたりします。検診を受けたり、または自己触診を行うタイミングは
月経終了後1週間くらいがベストといわれています。
・Q2:マンモグラフィとはどのような検査か?
A2:乳房のエックス線検査のことです。乳房は柔らかい組織でできているために、
専用のレントゲン装置を使って撮影します。
・Q3:乳房エックス線撮影では、なぜ乳房への圧迫が必要なのか?
A3:乳房は人により厚みも大きさも違いますので、よい写真を撮るためには乳房をなるべく
均等に圧迫して撮ることがとても必要になります。
・Q4:放射線の被曝による危険性は?
A4:マンモグラフィはX線検査なので放射線被爆がありますが、乳房だけの部分的なもので
全身にはほとんど影響ありません。1回の撮影では1年間で自然に受ける放射線
(宇宙線)量の50分の1程度なので、体に大きな害を与えることはないでしょう。
それよりも、撮影によって早期乳がんが発見できることのメリットのほうが
はるかに大きいです。
・Q5:検診は2年に1回の受診でよいか?
A5:2年に1回の受診でも、毎年受診した場合とほぼ同様の有効性(死亡率減少効果)が
示されています。ただし、受診後でも新たにしこりを触れた場合には、
速やかに専門の医療機関を受診しましょう。 |